祖父:連休6.7日目

・母方の祖父が亡くなった。95歳。老衰だった。

・夜中に母から連絡があり、容体が良くないとのことで家族で病院へ。着いた1時間後に息を引き取った。

 

・僕の家では母方の祖父母が一緒に暮らしていた。

両親が共働きだったため、日中は祖父母と過ごすことが多かった。

・祖父は手先が器用な人で、自転車のパンクを直しているのをそばで見ていた記憶がある。頑固なところがあり、人に相談せずに手を動かす人だったので、よく母に怒られていた。

今でも実家の床には祖父がはんだごてで焦がした跡が残っている。

・クラシック鑑賞が趣味で、その影響を僕は多分に受けた。祖父のコレクションに書かれた作曲家の肖像画を見て、即座に名前を当てられるくらいにはのめり込んでいた。

 

・病院に着いたとき、祖父は酸素マスクをつけてベッドに寝ていた。傍にあるモニターが血中酸素の低下を示してアラームをずっと鳴らしていた。

・看護師の方曰く、脈と呼吸はあるが意識レベルが低下しているとのことで、昼から調子が悪かったそうだ。

 

・30分ほど経ったころだろうか、ふと祖父が手を握りかえし、身を捩った。それまで何の反応も示さなかったので、とても嬉しかった。

そこから脈拍が低下していき、最初に呼吸が止まって、それから脈が止まった。

 

・祖母が亡くなったとき、家族の誰も死目に会えなかった。そう思うと、事前に祖母と打ち合わせていたのかもしれない。

 

・通夜と告別式は滞りなく終わった。通夜の晩には寝ずの番も経験した。

怒涛の2日間だったが、何事もなく終わってホッとしている。

 

・式としての見送りは終わったけど、これからふとした瞬間にいろいろ思い出すんだろなあと思う。

・会える人には会えるうちに会うべきだと強く感じた3日間だった。